雨音を聴くときのように...
by clover-f
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夏の扉。
本が読みたくて,金曜日の夜は,食べるのもとりあえず,お風呂にはいるのもとりあえずで本を読みました。

そのままソファで眠ってしまった夜更けの午前4時。いつもきちんとして(寝間着着て,顔も歯もみがいて,あるときは次の日の洋服も枕元にたたんで)眠るような優等生の私が,ほんの少しだけ不良になったみたいで,ちょっと嬉しかったけれど,首とか足とか,ソファの形でバリバリになってしまった関節を,さすりながら,やっぱり優等生がいいなぁと,思ったり。

外は,まだ漆黒の中
広げた手のひらも見えないくらいの闇に溶けています。


月のない夜は,深海の闇のように,暗くなる場所。
それでも,朝の匂いがかすかにして,この匂いはどこからくるのだろうと,考える
土の中?葉っぱの裏?それとも,朝を司るだれか


朝を司るだれかの姿を想像し,頭の中に絵ができあがった瞬間
ふわりと消えてしまって,
カムチャツカの若者の物語が,ふと浮かんでくる。


なんだか最近,浮かんでは消えて浮かんでは消えての繰り返し
これまで食べたものを反芻する牛のように
読み漁っているものと,絵本たちの絵が,混ざり合いながら


反芻されたまま形にならない想像のものを
手のひらに乗せようとするのだけれど
消化液にたっぷりとつけらたものが指の隙間からとろとろと溶け落ち
地面に染み込んでゆく姿をただ見つめています


漆黒から群青に変わる頃,また少し眠くなって
今度は優等生らしく,お布団に潜り込みました





もう一度目を覚ました部屋の中は,いつの間にか夏の日差しを招き入れ


外の畑に植えた春撒きのひまわりが一輪


そっと咲いていました。





きっとこれが,今年初めての,夏の扉です。

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by clover-f | 2008-07-05 14:21
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