ずっと昔,古い村だった場所,今はダムになっています。
静かに耳を澄ますと,村祭りのお囃子が聞こえてきそうな,桜の集落。
600年もの長い時間,ただそこにそびえ,大きな雷に打たれてもなお,咲き続ける風格ある桜。
枝には,苔がむしていて,堂々としているのだけれど,
じっと目をこらすと,小さな女の子がちょこんと座っている姿が見えるのです。
広い広い芝生の広場に,凛々しく並ぶ1000本の桜。
夜の提灯は,まるで,もう一つの世界へ案内をしているよう...
一日で,出逢った桜。
一緒に出掛けた友人も,桜の枝にこしかける,小さな女の子をみたのです。
どきどきする,そして,悲しいほど美しい。桜のある一日でした。